3施術実例の紹介

歯ぐきの腫れは引き、出血も口臭も無くなり、歯周病は改善されました。歯ぐきの中の見えない歯石を特殊な器具で確認しながらていねいに除去していくため、時間がかかります。

この方の場合１回１時間で治療回数は４回でした。費用は24,000円（税別）です。

リスクは歯周ポケットが５mm以上の深い位置にある歯石はルートプレーニングでは取りきれないこと（この場合は歯周外科の対象となります）、炎症がとれ、歯ぐきが引き締まることでやや歯肉退縮が起きることがある、また術後の知覚過敏などです。

通常の超音波スケーラーを用いた「歯石とり」では非常に細かい粒子の歯石が歯の表面に残ってしまいます。これを特殊なカルシウム・パウダーにてきれいに取り除き、歯の表面を滑沢にするのがプロフェッショナル・ケア（PMTC）です。

表面がツルツルになれば歯垢や歯石が付きにくくなり、虫歯や歯周病の予防になります。PMTCの費用は7,000円（税別）で、リスクは一時的な知覚過敏がでることがあります。

この方の場合は「包括的全顎治療」といい、歯周病治療、根管治療、インプラント治療、そして歯科審美治療のすべてを行なっております。

まず歯周病治療で全顎に及ぶ歯周外科、歯周組織再生療法にて歯ぐきの健康をとりもどし、お口の中の環境を整え、根管治療、マイクロエンドにて歯根の病気を治癒、インプラント治療では７本のインプラントにて歯の無い部分を補うとともに噛み合わせを確立し、歯科審美治療で色や形をご本人、歯科技工士と相談しながら製作したセラミックの被せ物にて見た目も口元も自然で美しく整えました。

治療期間は約２年で、治療費は上顎約3,000,000円（税別）、下顎約2,000,000円（税別）です。リスクは①歯周病の再発やインプラント周囲炎、②歯根破折やセラミックの破折や摩耗、③加齢による歯肉退縮　等があげられます。

①においては定期検診を受けていただき、メインテナンスを徹底すること、②においては就寝時、薄いマウスピースを装着していただき、噛み締めや歯ぎしりによる過度な力から自身の歯やセラミックの被せ物を保護すること、③においては程度が大きい部位には歯肉移植をおこなう、等の予防策があります。

この方は年３回の定期検診を受けていただき、お口の清掃状態もとても良いので１５年経過した現在も良好な状態を保っていただいております。

歯周病で歯を支える骨が失われ、弱ってしまった歯をつなげて固定することにより、ぐらついている歯がしっかりすること（歯の動揺が無くなる）は科学的に証明され、有効です。

この方の場合、治療期間は１年で、再生療法が150,000円（税別）上顎1,050,000円（税別）、下顎450,000円（税別）です。リスクは口腔環境の悪化があった場合の歯周病の再発、セラミックの破折や摩耗、加齢による歯肉退縮等です。また、リスクではないのですが、つなげるため、健康な歯を削って被せなければならないという点については短所と言えるかもしれません。